尾道 松本内科胃腸科医院

日帰り大腸ポリープ切除

日帰り
大腸ポリープ切除

早期発見・早期治療で
大腸がんを予防

1.大腸ポリープと大腸がんの関係

大腸ポリープは小さいうちは良性のことがほとんどですが、大きくなるとがん化する、すななわち、大腸がんになる確率が高くなります。特に10mmを超えてくるとがんを含む確率が高くなると言われています。

そのため、大腸ポリープが発見された場合には切除することが望まし大腸ポリープを早期に発見し治療することは、大腸がんの予防になることがわかっています

2.日帰り大腸ポリープ切除とは

当院では、大腸カメラ中に切除が必要なポリープがみつかった場合、その場で切除する日帰り大腸ポリープ切除を行っています。 

検査と治療が一度に済むため、後日改めて再治療の必要がなく、入院の費用もかからないので、患者さまのお体はもちろん、時間的、経済的にも負担の少ない治療法です。これまで忙しくて治療せずに放置してきた大腸ポリープなどをお持ちの方も、ぜひ一度当院へご相談ください。

ただし、一般的に日帰りで切除が可能なポリープは1cmまでとされています。ポリープの大きさや形状、服用しているお薬、患者さまの健康状態によっては出血等のリスクが高く外来での治療が難しいケースもあります。その場合は、安全に治療を受けていただくため、入院での切除をお勧めさせていただきます(後日、入院治療が可能な医療機関に紹介いたします)。

3. 当院の大腸ポリープ切除方法

当院の大腸ポリープ切除は「コールドポリペクトミー」という方法で行います。

従来のポリープ治療(EMRやホットポリペクトミー)は電流を流してポリープを焼き切るものでした。これに対し、コールドポリペクトミーは、鉗子やスネアという器具を用い、電流を流さずにポリープを取り除く方法です。周囲の組織への損傷を最小限に抑えることができ、従来の電流を流す方法よりも安全性が高いと言われています。

ポリープの切除には、まれに出血や穿孔といった偶発症がありますが、コールドポリペクトミーの場合、その頻度は非常に少なく、出血は1000人に1人(0.1%)、穿孔はほぼないと報告されています。また、コールドスネアポリペクトミー後の出血はほとんどが少量で自然と止まりますので、特に処置を必要としないことがほとんどです。

ポリープ切除の実例

01

盲腸に7mmのポリープを発見しました

02

BLI拡大観察にて切除の必要なポリープ(腺腫)と診断しました

03

内視鏡の先から処置具(ここではスネアという金属の輪っか)を出します

04

ポリープにスネアをかけ、ポリープの根元を絞めて切除します

05

切除後の潰瘍です ポリープがきれいに取れ、出血も少ないことがわかります

4.ポリープ治療前に注意すること

血液をサラサラにするお薬(抗血栓薬)を服用中の場合には、出血のリスクが高くなりますので、事前に必ず医師・看護師にお伝え下さい。

5.ポリープ治療後に注意すること

大腸の粘膜を一部切り取っていますので、大腸内には潰瘍(きず口)ができており、術後に偶発症として、出血等が起こることがあります。偶発症の多くは術後1〜3日以内に見られますが、1週間程度は注意が必要です。

偶発症を避けるため、切除当日は自宅で安静にし、流動食を摂っていただきます。切除後3日間は飲酒、激しい運動、遠方への外出、湯船につかることを控える必要がありますので、ご注意ください。

治療後、便に付着する程度の少量の血液や、多少のお腹の不快感であれば数日で消失しますので、様子をみられて構いません。ただし、便器が真っ赤になるような大量の出血、激しい腹痛がみられた場合は、早めにご連絡ください。

6.大腸ポリープ切除の費用

大腸ポリープ切除の費用は、切除するポリープの個数・大きさや、検査に使用するお薬、患者さまの既往症などにより変わります。また、ポリープ切除を行った場合、切除したポリープにがんが含まれていないかどうか、完全に取りきれているかどうかを調べる病理組織検査を行います。

大腸ポリープを切除した場合の費用はおおむね下記の通りです。

 健康保険:1割負担健康保険:2割負担健康保険:3割負担
大腸カメラ+大腸ポリープ切除約7000〜9000円約14000〜18000円約20000〜25000円

※注意:表の費用に、大腸カメラ・ポリープ切除以外の、診察料・お薬代・血液検査などの費用は含まれておりません。

なお、大腸ポリープ切除はご加入の医療保険により、手術給付金の対象となる場合があります。給付対象かどうかは、ご加入の保険会社へお問い合わせください。

7.まとめ

日本人の大腸がんは増え続けています。2018年の部位別がん死亡率では、大腸がんは男性では第3位、女性では第1位です。2025年には、男女ともに部位別がん死亡率で1位になると予想されています。

上述のように、大腸がんの多くは大腸ポリープが成長したものです。そのため、大腸ポリープを早期に発見し治療することは、大腸がんの予防になります。なお、ポリープは無症状ですので、これを発見するためには大腸カメラを受けることが最も有効な方法です。

当院では、内視鏡専門医の資格があり、豊富な知識・技術を持つ医師が検査を担当し、正確かつ丁寧な大腸カメラを心がけております。これまで、はずかしいから、怖いからと検査をためらっていた方も、ぜひ当院へご相談ください。