内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)について
胃カメラ
苦痛の少ない
胃カメラを行います
1.胃カメラとは?
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)とは、細くてやわらかいカメラを口(あるいは鼻の穴)から入れることで、食道・胃・十二指腸の中を観察する検査です。
これにより、がんやポリープ、潰瘍や炎症、胃のピロリ菌感染などが診断できます。
また同時に、病変の一部を採取し顕微鏡で観察する「生検」という検査を行うことで、良性・悪性などの判断をすることもできます。
2.どんなときに受けるの
- お腹の症状があり、食道・胃・十二指腸の病気が疑われる方(たとえば、胸焼け、胃痛・腹痛、胃もたれ、胃の不快感、吐き気、黒い便が出る、急な体重減少、のどの違和感などといった症状のある方)
- 胃がん健診や人間ドックで精密検査として胃カメラを勧められた方
- 胃の病気が心配な方(血縁関係に胃がんやピロリ菌陽性の方がおられる方も含む)
- 40歳以上の方。症状がなくとも、一度検査をお勧めします。胃がんが発症するリスクは40歳を超えると上昇するからです。
- 慢性胃炎やピロリ菌感染のある方(除菌後も含め)。胃がんの早期発見のため、年1回の胃カメラを受けられることをおすすめします。
3. 当院の胃カメラの特徴
胃カメラは苦しい…とよく言われます。なぜ、胃カメラは苦しいのでしょうか?
胃カメラが苦しい理由は、のどの奥に物があたると、「オエーッ!」となる『咽頭反射(いんとうはんしゃ)』にあります。皆さんも歯磨きの際などに一度は経験されたことがあるのではないでしょうか?
口から入れる胃カメラ(経口内視鏡)は、カメラがのどにあたるため、どうしてもこの『咽頭反射』が起きてしまい、しんどいのです(ただ、咽頭反射の強さは人により異なります)。
当院ではできるだけ苦痛なく胃カメラを受けていだだくため、豊富な選択肢をご用意しており、患者さまと事前にご相談の上、ひとりひとりに最適な検査方法をご案内できるよう努めております。
鎮静剤で寝ている間に行う胃カメラ(鎮静法)
検査前に鎮静剤(眠たくなるお薬)を注射し、ウトウトと眠った状態で口からの胃カメラを行うことで、よく「寝ている間に検査が終わった」と言われる方法です。
咽頭反射の強い(オエーッとなりやすい)方、不安の強い方にオススメです。
検査終了後は鎮静剤の影響が少なくなるまで、ベッドにて1時間程度お休みいただきます。
ただし、鎮静剤を使用した場合、検査当日のお車・バイク・自転車の運転はできませんのでご注意ください。安全のため、公共交通機関のご利用、ご家族の送迎、もしくはタクシー・徒歩でのご来院をお願いいたします。
鼻から入れる胃カメラ (経鼻内視鏡検査)
胃カメラが舌の根元に触れないので、口から内視鏡を入れるよりも咽頭反射(オェーッとなる反射)がかなり軽減されます。
鎮静剤を使いませんので、検査中に医師との会話も可能ですし、検査後はすぐに医師から結果を聞き、帰宅することができます。
検査後にお仕事や運転などのご予定がある方にオススメです。
ただし、鼻の中が細くカメラが入りづらい方、より精密な検査が必要と判断される方には、口からの胃カメラをおすすめさせていただくことがありますのでご了承ください。
通常の口からの胃カメラ (経口内視鏡検査)
従来通りの口からの胃カメラ(鎮静剤なし)です。咽頭反射が起こりにくいよう、のどにしっかり麻酔を効かせてから行います。
これまでの胃カメラで苦痛がそれほど強くなかった方は、こちらの方法で構いません。
検査後すぐに結果を聞いてお帰りいただけ、また当日お車の運転も可能です。
4.胃カメラの検査費用
健康保険:1割負担 | 健康保険:3割負担 | |
胃カメラ(観察のみ) | 約1100〜1400円 | 約3000〜4000円 |
胃カメラ+生検+病理組織検査 | 約2300〜2600円 | 約7000〜11000円 |
※この検査料金には、初・再診料やその他の検査料、お薬代等は含まれておりません。
胃カメラ検査をご希望の方へ
まずは当院を受診してください
患者様のご都合に合わせ検査日を決定いたします
大腸カメラ
安楽な大腸カメラと
日帰り大腸ポリープ切除
1.大腸カメラとは?
大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)とは、細くてやわらかいカメラを肛門から入れることで、大腸の中を観察する検査です。これにより、大腸のがん、ポリープ、炎症などを診断できます。また、同時に病変の一部を採取し顕微鏡で観察する「生検」という検査を行うことで、良性・悪性などの判断をすることもできます。
2.どんなときに受けるの?
- お腹の症状があり、大腸の病気が疑われる方(たとえば、腹痛、便秘や下痢、血便、便が以前より細くなった、残便感がある、おなかが張るといった症状のある方)
- 大腸がん検診の便潜血検査が陽性の方
- 大腸がんが心配な方(血縁関係に大腸がんや大腸ポリープにかかった人がいる方)
- 以前に大腸ポリープがあった方(2年に1回は検査を受けましょう)
- 40歳以上の方。症状がなくとも一度検査をお勧めします。大腸ポリープや大腸がんを発症する確率は40歳頃から上昇するからです。
3. 当院の大腸前処置
大腸カメラでは、腸の中を詳しく見るために、検査前に下剤(液体の腸管洗浄剤)で腸管内の便を洗い流しからっぽの状態にする必要があります(これを『前処置』といいます)。
当院では、前処置の場所をご自宅 or 当院の2つからお選びいただけます。
自宅で下剤を飲む方法(在宅洗浄法)
ご自宅で周囲に気兼ねすることなく、リラックスしながら下剤を服用できます。
院内で下剤を飲む方法(院内洗浄法)
スタッフの指示をあおぎながら飲むことができます。ご自分での下剤の服用に不安がある方、ご高齢の方、足腰の弱い方、ご自宅が遠方の方にオススメです。
4. 当院の大腸カメラの特徴
大腸カメラは、一般的に「胃カメラよりは楽」と言われることが多い検査ではありますが、人によっては腹部の手術後の癒着(腸がくっつき合うこと)があったり、あるいは腸が長かったりして、カメラを入れる際の痛みが強くなることがあります。
また、腸の中に空気を入れて観察する際、お腹の張った感じ(腹部膨満感)がおこります。
当院では、経験豊富な医師によるていねいな内視鏡操作、鎮静剤(眠たくなる薬)の投与、腹部膨満感の軽減のための炭酸ガスの使用等により、痛みや苦しさの少ない内視鏡検査を行なっています。また、検査中に切除が望ましいポリープ(大腸がんになる可能性のあるポリープ)がみつかった場合、小さなものはその場で切除することができます(日帰り大腸ポリープ切除)。
患者さまとご相談の上、ひとりひとりに最適な検査方法・治療をご案内できるよう努めております。まずはお気軽にご相談ください。
鎮静剤で寝ている間に行う大腸カメラ(鎮静法)
検査前に鎮静剤(眠たくなるお薬)を注射し、ウトウトと眠った状態で大腸カメラを行う
方法で、検査による痛みや腹部膨満感を感じにくくなります。
お腹の手術後などで腸に癒着のある方、以前に腸が長いと言われた方、不安の強い方にオススメです。
検査終了後は鎮静剤の影響が少なくなるまで、ベッドにて1時間程度ゆっくりお休みいただきます。
ただし、鎮静剤を使用した場合、検査当日のお車・バイク・自転車の運転はできませんのでご注意ください。安全のため、公共交通機関のご利用、ご家族の送迎、もしくはタクシー・徒歩でのご来院をお願いいたします。
通常の大腸カメラ(大腸内視鏡検査)
鎮静剤を使用しませんので、検査中ご自身で腸の状態が確認でき、医師から説明を受けることもできます。検査後はすぐに医師から結果を聞き、帰宅することができます。
ご自身で検査中の状態を観察されたい方、検査後にお仕事や運転などのご予定がある方にオススメです。
5.日帰り大腸ポリープ切除
大腸ポリープは、大腸にできる良性の腫瘍の一つです。小さいポリープは良性のことがほとんどですが、大きくなるとがんになる確率が高くなります。ポリープはある程度の大きさなら内視鏡で取ることが可能で、大腸ポリープを早期に発見し治療することは大腸がんの予防になることがわかっています。
当院では、大腸カメラ中にポリープが見つかり、その場でポリープを切除する日帰り大腸ポリープ切除を行っています。従来のポリープ切除は、電流を流してポリープを切る方法が主流で、入院も必要でしたが、当院では、出血や穿孔の危険性のきわめて少ない『コールドポリペクトミー』という方法を採用しており、外来で日帰りでの治療が可能です。また、検査と治療が一度に済むため、後日再治療の必要がなく、患者さまのお体はもちろん、時間的、経済的にも負担の少ない治療法です。(※ただし、ポリープの大きさや形状、服用しているお薬、患者さまの健康状態から考えて、外来で切除が困難なケースもあります。その場合は入院治療が可能な医療機関に紹介させていただきます)。
当院の大腸ポリープ治療についてくわしくはこちらをごらんください。
6.大腸カメラの費用
健康保険:1割負担 | 健康保険:3割負担 | |
大腸カメラ(観察のみ) | 約2000円 | 約6000円 |
大腸カメラ+生検+病理組織検査 | 約3000〜4000円 | 約10000〜13000円 |
大腸カメラ+大腸ポリープ切除術 | 約7000〜10000円 | 約20000〜30000円 |
※この検査料金には、初・再診料やその他の検査料、お薬代等は含まれておりません。
※大腸ポリープ切除術をされた場合、ご加入の医療保険の手術給付金などがご請求できる場合がございます。くわしくはご加入の保険会社にお問い合わせください。
7.女性医師による 女性のための大腸カメラ
女性のがん死亡原因の第1位が大腸がんであることをご存知でしょうか?
女性が注意しなければならないがんというと、多くの方が乳がんや子宮がんと答えるかもしれません。けれど、大腸がんについても注意が必要なのです。
大腸がんは、早期発見して適切な治療を行えば、治りやすいがんの一つです。しかし、進行するまで自覚症状が起こりにくいため『サイレントキラー』とも呼ばれており、現在でも進行大腸がんでみつかり、不幸な経過をたどる例が少なくありません。
では、予防のためにはなにをしたらいいでしょうか?大腸がんの早期発見のためには、まずは大腸カメラを受けることが最も有効な方法とされています。また、大腸がんになる可能性のあるポリープを切除することは、大腸がんの予防になります。
「大腸カメラははずかしい」と言う気持ちから敬遠しておられる方は少なくないと思いますが、当院では検査医、看護師すべて女性で大腸カメラを行います。
女性の方にもリラックスして、安心・安全な内視鏡検査を受けていただけるよう心がけております。女性の患者さんで検査を受けたいけど、はずかしいから、怖いからと検査をためらっていた方もぜひ当院へご相談ください。
消化器内視鏡専門医としてこれまで培った技能を生かし、尾道の大腸がん死亡率を少しでも減らすため、力を尽くしたいと思っております。
副院長 北村 陽子
大腸カメラ検査をご希望の方へ
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